研修をやるためには、講師や会場を手配したり、参加者に出てもらうために本人や職場にも理解をしてもらって、と時間・お金がかかります。
ですから、費用対効果がどうなのか、を測らなければならないという考え方は昔からあります。
教育効果測定で手っ取り早いのは、参加者へのアンケート。
内容の理解度、テキストや視聴覚教材の評価、はたまた講師の評価など、全般的な感想を研修終了後に書いてもらいます。大体は定量化するために5段階で記入するものが多いですね。
そして事務局は集計して、もし、「1」があれば、原因を分析して、是正措置を取ります。
これはカークパトリックの教育効果測定ではレベル1(最も初歩的)と呼ばれています。
アンケートが評価指標になると、講師はどうするかというと、参加者の満足度を高めるため、落語のような話を取り入れたり、「良い印象」を持ってもらうことに終始します。
その結果、アンケート結果は良いが、いざ何か変化があったかというと「?」という状態になります。講師も慣れてくると、アンケート結果を良くするくらいのことは簡単にできるテクニックを持っています。これでは、せっかくの時間とお金が無駄ですね。
知識系の研修であれば、最後に確認テストを入れて、理解度を測ります。
カークパトリックの教育効果測定ではレベル2となります。
これは、学校のテストと同じです。
ですから、授業に参加したかどうかよりも、記憶をしたかどうか、問題を正しく解けたかどうか、がポイントになります。もちろんIT系の仕事や資格を必要とする職種の方には一定の効果がありますが、ヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルには向きません。これらは応用が効かないと意味が無いからです。
それでレベル3の出番となるわけですが、それはまた次回、ということで。
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